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今こそフォルランとセレッソの挑戦を総括するべきではないのか


Diego Forlan フォルラン - All Goals for Cerezo Osaka - セレッソ ...

 

「W杯得点王&MVPが日本にやってくる」

衝撃的なビッグニュースが飛び込んできてから、早くも1年と4ヶ月が経とうとしている。

当時のマスコミやサッカーファンの喧騒は凄まじかった。

ここ数年、有力選手の海外挑戦、地上派中継の減少でジリ貧の印象が否めなかったJリーグに久々に真のワールドクラス選手の加入。

有望な若手選手を多数抱え「セレ女」ブームを引き起こしたチームに加わった、実績と経験を兼ね備えたラストピース。

恐らくセレッソの躍進を予想した人は少なくなかっただろうし、私もその一人だった。

 

しかしチームは開幕から波に乗り切れない試合を続け、柿谷の海外移籍、2度の監督交代を経てまさかのJ2降格。

いつの頃からか「(峠を過ぎたベテランの)フォルランに6億も払ったのは失敗だった」という風潮が蔓延るようになり、チームの低迷に合わせて露出もすっかり減ってしまった。

 

だが、長年ビッグネームの加入が無かったJリーグに一定の活性を齎したのは確かであり、数字的にも怪我で使い物にならなかったとか、全く適応出来なかったという訳ではない。

なにより、ジリ貧経営に明確な解決策も見出せず、いざとなれば大口のスポンサーにおんぶに抱っこ状態の多くの他クラブよりも、新たな挑戦を選んだセレッソの姿勢自体は評価されるべきではないかと思うのだ。

 

日本の悪しき風潮の一つに、新たな道を開拓しようとする者、リスクはあっても挑戦しようとする者を、皆で足を引っ張ろうとする傾向がある。

それはマスゴミの報道の仕方にも大いに問題があるのだが、スポーツで言えば近代MLBに挑戦した先駆者である野茂英雄に対する風当たりなどまさにその典型だった。

 

フォルラン獲得に関してはチームのJ2降格という現実を鑑みれば、セレッソの試みが成功だったとは言い難い。

だからと言って、責任の多くを彼の獲得と結びつけて論じようとするのもまたフェアではない。

少なくとも彼はチームの得点王だったのだから。

 

残念ながらフォルランは、契約が切れる今夏限りでセレッソを退団する事が濃厚だと言われている。

私が一番怖いのは、彼が去った後セレッソの試みが風化してしまい、リスクは無いけど夢も無い、先細りのJリーグになってしまう事だ。

 

私達が、生で彼のプレーを目に焼き付けられるチャンスは残り2、3ヶ月である。

だからこそ1人でも多くのサッカーファンが、練習場、スタジアムに足を運び、遠く極東の地で彼が伝えようとした事、残してくれたものをプレーを通じて咀嚼し感じる必要があるのではないか。

 

それが、日本と日本のサッカーにリスペクトを抱いて接してくれたフォルランへの、数少ない恩返しではないかと思う。

 

 

ま、セレッソがしっかり結果残してくれていたら、こんな展開にはならなかったのにね。