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絶対に忘れない

I am not ABE

昨日(2015年7月15日)、安全保障関連法案が衆議院の特別委員会において、与党の単独採決により可決した。

そもそもこの問題の根幹は、国の安全保障云々の前に「立憲主義」という先進国では当たり前と思われていた考え方が、あろう事か憲法を守るべき権力者の手によって葬り去られたという事だ。

 

当然だがここまでも一筋縄ではいかず、参考人として日本を代表する3名の憲法学者を国会に招致→3人が揃って「違憲だ」という見解を示す→苦しくなった与党は「合憲だという憲法学者も沢山いる」と言い出す→合憲だと言っているのは3人しかいない事が判明→「どこが沢山だ」と突っ込まれる→憲法学者の見解が全てではないと取り繕いお門違いの政治学者を連れてくる

 

とまあ、書いていても腸が煮えくり返るぐらい安倍政権のやり方にはムカつくし心底下品だと思う。

 

まず、最初に国会に呼ばれた3名の憲法学者に関してであるが、特に広く名前が知れ渡る事になった小林節先生などは、まだこの国において憲法に関して論ずる事が半ばタブー視されていた頃から一貫して「改憲」を主張されてきた方である。

先生の主張は主に「現在のようにその時々の政権が憲法を恣意的に解釈・運用するような状況は良くない。よって国として出来る事と出来ない事をはっきりさせる為にも改憲して明文化するべきだ」といったものだったように記憶している。

ところが小林先生は、安倍政権が9条に先行して96条を改正しようとした事などから、現在の為政者の憲法への認識の甘さについて警鐘を鳴らしておられた。

 

憲法は元々国家権力を縛る為に制定されたものである。なにより先の大戦で国家の暴走により国民も国土も甚大な被害を被る事になった日本では、国家権力を縛る事の重大さとそれにより国民の権利を守る事の重大さを身をもって経験したはずではなかったのか。

どうしても改憲するべきだという強い信念があるのならば、時間をかけてでも国民に説明し理解を徹底させて、正規の手続きを踏んで改憲するのが当然だ。

それを、権力者の側がまず96条の改正を持ち出すなどゲスの極みである。

 

また、「合憲だ」といって自民党が引っ張り出してきた3人の憲法学者は、安倍政権の多くの閣僚と同じく日本会議所属の、いわば「これ以上ない程の御用学者」であり、彼らは徴兵制にも基本的に賛成しているというのだから開いた口が塞がらない。(こんな連中を雇っている大学も大学だよ)

 

そして最後に引っ張り出してきた同志社の村田学長ね。まあ昔から朝まで生テレビを観てきた方ならよくお分かりだと思うが、この人は小泉政権がブッシュのイラク戦争をいの一番に支持した事について明確に賛意を示すなど、「あなたは日本の味方というよりアメリカの味方なのでは?」と突っ込みたくなる言動がとにかく目立つ方。まさか同志社の学長にまでなってるとは思わなかったけど。

 

個人的には彼の主張云々よりも、最後に彼を引っ張ってきたという事実が、この安保法案が誰を利するためのものかと如実に示している気がして、なんというかすごく腑に落ちる人選ではありましたな。

 

作家の佐藤優氏が、安倍政権とそれを支持する空気に覆われる日本を「反知性主義」と評している。氏曰く「反知性主義」とは「実証性と客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度」との事だが、まさに憲法に対する認識はこれを反映したものだった。

 

まず、憲法は何のために存在するのかという大前提を理解できていない。そして殆どの憲法学者違憲だと見解を示しているのだから、本来ならその時点でこの議論は終了となるはずだ。なぜなら権力者は憲法を守らなければならないのだから。

 

挙句「憲法学者の言う事が全てではない」という主張など、知性、学問、憲法、国民などへの権力者からの宣戦布告に他ならない。

そもそも「学者が言う事が全てではない」なんて言い出すと、学問は何の為に存在するの?って話だよね。まあ大学までエスカレーターで進学して(しかも所詮成蹊大)学問の重要性を身をもって体験していない今の世襲議員たちには理解できないんでしょう。

オツムが弱くて「俺は知性を重視しない!」「学者の言う事なんて大した事ない!」とか、その辺のヤンキーの主義主張ならそれでもいいですよ。

でも一国のリーダーたるもの、最低限のルールは守れよって話です。

 

 ようやく現政権の反知性主義に多くの日本人が疑問を抱き始め、全国でデモが起こったり内閣支持率も下がってきているといいます。

この国がオツムの弱い独裁者によってボロボロにされ手遅れになる前に、日本人の手で民主主義を守っていかなくてはならないと思います。

少なくともまだ手遅れではないのだから。