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『ジュラシック・ワールド』

映画


映画『ジュラシック・ワールド』第1弾日本版予告編 - YouTube

 

あらすじ

世界的な恐竜のテーマパーク、ジュラシック・ワールド。恐竜の飼育員オーウェンクリス・プラット)が警告したにもかかわらず、パークの責任者であるクレア(ブライス・ダラス・ハワード)は遺伝子操作によって新種の恐竜インドミナス・レックスを誕生させる。知能も高い上に共食いもする凶暴なインドミナス。そんな凶暴なインドミナスが脱走してしまい……。

 

 

 

80点

 

 

 

「映画というよりアトラクションとして楽しむのが正解なのかも」と思いましたよ。

(今回は3Dで見たので評価にも3D補正がかかっているかもしれません)

 

私は「ジュラシックパーク」直撃世代でして。当時小学校高学年あたりの年頃だったと思いますが、映画館でしっかり怖がった記憶があります。(夜は1人でお風呂に入れなかった気が・・)

まあ過去作を見ている人ならストーリーの想像はつくわけで「楽しいと思います!以上!」としか書きようが無かったらどうしようと思っていたのですが、良かったと思ったところ、そうでもなかったところ、色々ありましたよ(一安心)

 

 

まず良かったところ。

 

やはりCG等の技術の進歩が大きいのでしょうが、パークの壮大さやテーマパーク感の演出が素晴らしかった。特にグレイとザックがホテルの一室に案内された後、そこで窓越しにパークの全景を見るワンカット。

良かったですねえ。あのカットで「パークに来たんだ!(そしてもう逃げられないぞ!)」感が増幅されましたね。

 

そこから先、兄弟の探索を通してパークの中の施設の数々や恐竜の飼育状況などを上手く見せつつ、問題のインドミナス・レックスの登場。

ラプトルのシーンはオーウェンとの関係や野生性、ちゃんとラプトルにも愛情が抱けるような描写になっていて、このシーンはラストの展開を考えても非常に有効でしたね。

そして、もう少しダラダラとした前置きで引っ張られると思っていたら思いのほか早かった、インドミナス・レックスの脱走。それでいて最後までちゃんとスリルがありましたしね。脱走の手段も、初歩的なものと思わせておいて人間を騙した後捕食&脱走。更にオーウェンが機転を利かしてガソリンを被り間一髪で助かるシーンなど、インドミナス・レックスの凶暴さと知能の高さが上手く表現されていましたね。

 

 

一方で乗れなかったところ。

 

なにより「結局お前ら(登場人物)が自分勝手で無能だから悪いんだよね」っていうのが前提であるお話な事。現場の事情を聞かない経営陣、目先の利益ばかり追求する投資家、金欲しさに勝手な研究に走る博士、静止も聞かずに禁止区域に入っていく兄弟(兄)。

 

そして責任者がきちんと責任をとっていない件。

結局あの博士はちゃんと罰を受けていないよね?まあ彼がいないと続編に支障が出るのかもしれないけど。

クレアにしたって最後はよく戦ったけど、2万人の命を危険に晒し、そして姉に頼まれた兄弟の世話をザラ(秘書)任せにした(しかもザラはとんでもなく悲惨な死に方をする)張本人だよ。一難去って自分の色恋沙汰に浮かれてるシーンとか「助かってヨカッタネー」とは全く思えない。クレアは森の中で唐突にグレイとザックの名前を叫ぶのもほんとムカつきました。あそこでインドミナスに八つ裂きにされてたら、最高の映画だったかもしれませんねえ。

そもそも秘書のザラにしてもそうなんですが、ああいうヒステリックな女性の描写自体が古いというか女性を馬鹿にしているというか。ジョージ・ミラーの女性キャラの描き方を見習ってほしいですよ。

 

あとね、恐竜は極端だとしても動物を人間の都合の良いように飼い慣らして、それをエンターテイメントとして楽しむという行為において、楽しむ側にも相応のリスクがあるのは当然だと思うんですよ。だから個人的には、あそこで逃げ惑う観客の人々にも全く同情できない。逆に一箇所に観客が集められたところにプテロサウルス(鳥型のアレ)が襲い掛かるシーンは最高でしたねえ。ザラが弄ばれて、最後はモササウルス(水中から出てくるアレ)にプテロサウルスごと食われるシーンは声出して笑いましたよ(でも冷静に考えるとザラは悪くないんだよねショボーン)

 

まあこの映画のMVPはラプトルに尽きます。

紆余曲折を経て最後はオーウェンたちを守るためにインドミナスに立ち向かうわけですが、仲間を失っても果敢に立ち向かう姿はマジ頑張れと思ったし。そして1匹だけ生き残ったラプトルが寂しげに森に帰っていく姿は涙無しでは見られなかったし。次回作を作るなら、今度はラプトルが報われる展開にしてあげてほしいと願わずにはいられませんでしたよ。

あくまで恐竜を主役に描くなら、最後まで生き残ったラプトルが仲間の亡骸のところへ行きそこにオーウェンが寄り添う(あるいは少し距離を置いて見守る)、そしてラプトルがこちらを悲しげな目で振り返る。みたいなラストでも良かったんじゃないかなあ。(あるいは「やっぱりこいつら許せねえわ」って事で、思い直して人間を襲っても全然許されると思う)。そうしたら人間の都合に翻弄された悲哀みたいなものも回収できたと思うし、私なら間違いなく号泣してましたね。

 

最後まで楽しめる作品だったのは間違いないです。インドミナス・レックスが出てくるシーンはもれなく怖くて楽しかったし。ただ、お話のそもそも論的に乗れない部分も多くて。結局悪者扱いされる恐竜も、それに立ち向かう(立ち向かわされる)恐竜も全部人間の勝手な都合だしね。

 

多分2Dで観ていたら70~75点ぐらいの映画だったと思いますよ。でも細かい事を考えずにスリルを味わうのが一番正しいと思うので、多少追加料金を払ってもよりリアルな鑑賞方法で観ることをおススメいたします。